マイラブ豊かな人生

思い出探しと日々雑感

頼もしい兄

昨年能登半島の病院に入院する時、姉一人だけに知らせ、もう一人の

姉と兄には知らせず、スーツケース一つで独り心細い思いで新幹線と

ローカル線を乗り継いで行きました。

行くときは一ヶ月の予定だったのですが、なかなか症状が改善せず、

先生からもう少しもう少しと二ヶ月になってしまいました。

あの頃はコロナ感染の心配もなかったからずっと自由で良かったけれど。

一ヶ月を過ぎた頃、どうしてもやらなければならない用事ができて、

一度だけ外泊許可をもらって家に戻ったのですが、やはり二ヶ月も

入院していると家が心配になっていました。

そんな時姉から電話で、入院していることを兄に話してしまったとのこと。

それでね、「退院する時は迎えに行くから心配するな」だって。

先生から入院を三か月にするようにと言われた矢先でがっかりして

いたから、兄の申し出は飛び上がるほど嬉しかった。

実は、行くときはスーツケース一つだったけれど、先生からリハビリの

ノルマを課せられていたから、リハビリ用の衣類一式と運動靴などを購入

したので荷物は何倍にも増えていたのです。

宅配便で送ることももちろんできたけど、車なら楽です。

こうなると話は早いもので、兄から「いつ迎えに行こうか?」と

電話があり、兄の仕事が休みの日になんとなく決まってしまいました。

先生に退院したいと申し出ると、「せっかくだから三か月いたら・・・」と言う。

今思えば三か月いても良かったのかな?と思うが、あの時は帰ること

ばかり考えるようになっていました。

退院の日、兄は朝3時に家を出て9時にはもう病院に着いていました。

初めての場所なのに、道に迷わず良く一人で来たものだと感心しました。

たくさんの荷物を積んであとは帰るのみ。

でも、せっかくだら・・・と港に寄って、迷わず海鮮丼定食を注文。

それはそれはすごい大きな御膳で、ご飯は半分ぐらい残してしまい

ましたが、さすが港、最高に美味しかった!!

帰路は高速道路をひた走り6時間強かかって自宅に着きました。

1日に12時間の運転、いやいや私の家から兄の家までまた1時間かかるから13時間。

「すごいなぁ~、ありがたいなぁ~」本当に兄は頼もしかった。

能登からタクシーで来たら一体いくらかかったのだろう?

頭が下がる。感謝しなければいけないなぁ!!

とにかく長生きして欲しいと心から願っています。